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■0204「ゆきゆきて、神軍」

 「ゆきゆきて、神軍」(原一男監督、1987年)は、ドキュメンタリーの極限的な緊張を映像化した奇跡的な傑作。記録する者と記録される者の距離感、関係性が裸形になり、ドキュメンタリーの可能性と限界性があらわにされる。
 「神軍平等兵」と名乗る奥崎謙三が、二人の兵士を“敵前逃亡"の罪で処刑した元上官たちを訪ね、真相を究明する姿を追った。遺族とともに5人の上官から当時の状況を聞き出そうとする。しかし奥崎の暴力的な態度を嫌い遺族が同行を拒否、奥崎は妻と知人に遺族の役を演じてもらい、処刑の責任者である古清水元中隊長と対決する。誠実なのか、独善なのか分からなくなる奥崎の行動を記録し、映像記録を利用しようとする奥崎と対峙し続ける。1983年12月15日、奥崎は古清水宅を訪ね、居合わせた息子に銃を発射、2日後に逮捕される。3年後の86年9月18日に妻・シズミが死亡。この妻の死が、ドキュメンタリーに異様なリアリティを与えた。

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コメント

I came to your site accidentially, but found it very good to read. Thanks.

投稿: paul | 2005.03.28 05:11

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 「靖国」という言葉を聞いただけで相手に飛びかかる男、奥崎謙三。本人の思想や性格には賛同することはできないが、戦争の閉ざされた真実・戦争の狂気と残虐性を暴いてい... [続きを読む]

受信: 2005.03.26 23:28

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