2009.10.21

■作家・原田康子、死去

 「挽歌(ばんか)」などで知られる作家の原田康子(はらだ・やすこ、本名佐々木康子=ささき・やすこ)さんが20日午前、札幌市の病院で死去した。81歳だった。東京都出身。自宅は札幌市中央区南8条西14の1の12。葬儀の日取りは未定。
 幼少時に北海道釧路市に移り住み、地元紙記者を経て執筆活動を開始。同人誌「北海文学」に55年から連載した「挽歌」で注目された。戦後の釧路を舞台に不倫の愛を描き、既成の価値観にとらわれないヒロインの生き方が共感を呼んだ。単行本はベストセラーになったほか、五所平之助監督、久我美子主演で映画化もされた。
 ほかの作品に「蝋涙(ろうるい)」(女流文学賞)、自身の一族をモデルにした「海霧(うみぎり)」(吉川英治文学賞)などがある。

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2009.08.11

■紫式部文学賞に桐野夏生さん

 第19回紫式部文学賞(京都府宇治市主催)は11日、桐野夏生さんの「女神記」(角川書店)に決まった。賞金200万円。授賞式は11月15日、宇治市文化センターで。

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2009.05.26

■村上春樹の新刊、発売前増刷

 5月29日に発売の作家、村上春樹さんの7年ぶりの2巻組み長編「1Q84」について、発行元の新潮社は5月26日、予約が殺到しているため発売前から増刷を決め、発行部数が1巻25万部、2巻23万部になったと明らかにした。
 インターネット通販大手のアマゾンジャパンでも、ネット書籍ストアでの予約が1万冊を突破している。
 初版は1巻20万部、2巻18万部で、各5万部の増刷。同書の内容は、著者の「予断を持たずに読んでほしい」との意向で明らかにされていない。

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2009.02.19

■村上春樹がイスラエルでガザ攻撃批判

 イスラエルの文学賞『エルサレム賞』を受賞した村上春樹が2月15日、イスラエルで英語でスピーチした。個々の人間を壊れやすい卵に、政治や軍事力などのシステムを高い壁にたとえ、「イスラエルのガザ攻撃批判」とともに、より本質的なシステム批判を展開した。
 「高くて硬い壁と一つの卵との間で衝突が起こったら、私はいつでも卵の味方をするだろう。どれだけ壁が正しくて、卵がどれだけ悪くても、私は卵の味方をする。他の誰かがどっちが正しくてどっちが悪いかを決めるだろう。多分時間や歴史が決めるのだろう。もし、どんな理由でも壁の味方をして物書きをする小説家がいたら、その仕事にはどんな価値があるのか」

http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064909.html

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2008.12.04

■「家畜人ヤプー」の作家・天野哲夫氏、死去

 天野 哲夫氏(あまの・てつお=著述家)が、11月30日午前7時7分、肺炎のため東京都内の自宅で死去した。82歳。福岡県出身。新潮社に勤務しながら小説などの著述を続けた。覆面作家・沼正三の小説「家畜人ヤプー」について、1982年に自分が著者であると名乗り出たことがある。
「家畜人ヤプー」は雑誌連載後、1970年に単行本が刊行され、ベストセラーとなった。白人女性が支配する未来の宇宙帝国で日本人男性が家畜として使役されているというSF小説。
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2008.10.09

■ノーベル文学賞は仏作家ル・クレジオ

 スウェーデン・アカデミーは9日、08年のノーベル文学賞をフランスの作家、ル・クレジオ氏(68)=本名・ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ=に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由として「新機軸と詩的冒険、官能的悦楽の書き手であり、支配文明を超えた人間性とその裏側を探究した」と述べた。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われ、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億4000万円)が贈られる。
 ル・クレジオ氏は英国人医師を父、フランス人を母として南仏ニースに生まれ、両国籍を持つ。ニースの大学のほか英ブリストル大でも学んだ。1963年、23歳で発表した長編小説「調書」でルノード賞を受賞。ゴンクール賞にもノミネートされ、華々しくデビューした。自我の解体と神話的な世界への志向を、豊かなイメージと奔放な語り口で描き出す特異な文学的世界で知られる。
 短編集「発熱」(65年)に続く長編「大洪水」(66年)で、青年が万物の死の予感から太陽との合体による破滅に至る過程を叙事詩的に描き、現代フランス文学を代表する作家としての地位を確立した。
 ル・クレジオ氏の作品世界は太陽、海、ニースの街といった単調なまでに同じ構成要素から成り立つが、70年代末ごろからは、疎外された者への共感や歴史的時間の導入など新しい要素も加わった。
 他の作品には、長編「愛する大地」「逃亡の書」「戦争」「巨人たち」「砂漠」「黄金探索者」「オニチャ」、短編集「モンドおよびその他の物語」「ロンドその他の三面記事」、エッセー「物質的恍惚(こうこつ)」「悪魔祓(ばら)い」などがある。

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2008.08.04

■ノーベル文学賞作家ソルジェニーツィン氏、死去

 旧ソ連のスターリン体制下における強制収容所の実態を告発した「イワン・デニーソビッチの1日」や「煉獄の中で」などの小説で知られるロシアのノーベル文学賞作家、アレクサンドル・ソルジェニーツィン氏が3日深夜(日本時間4日早朝)、モスクワの自宅で急性心不全のため死去した。89歳だった。子息のステパン氏の話としてタス通信が伝えた。
 1918年12月、ロシア南部キスロボツク生まれ。大学卒業と同時に兵役に就いたが、45年にスターリン批判を行ったとして告発され、強制収容所に送られた。
 62年、収容所の1日を描いた第一作「イワン・デニーソビッチの1日」を発表。当時のフルシチョフ政権の非スターリン化路線の中で高く評価され、外国でも大反響を呼んだ。

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2008.06.19

■太宰治没後60年 桜桃忌に500人

 作家・太宰治(1909〜48)をしのぶ「桜桃忌」が6月19日、東京都三鷹市の禅林寺であった。2008年は同市の玉川上水に身を投げてから60年。例年の5〜6倍にあたる約500人が墓前で手を合わせた。

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2008.06.06

■作家・氷室冴子、死去

 作家の氷室冴子(ひむろ・さえこ<本名・碓井小恵子=うすい・さえこ>)が6日、肺がんのため死去した。51歳。葬儀は10日午前9時半、東京都新宿区早稲田町77の龍善寺。喪主は姉の木根利恵子(きね・りえこ)さん。
 岩見沢市出身。大学在学中の1977年、「さようならアルルカン」で小説ジュニア青春小説新人賞の佳作に入選してデビュー。平安時代が舞台の「なんて素敵にジャパネスク」シリーズが大ヒットし、80年代から90年代にかけて田中雅美さんらと集英社コバルト文庫で「コバルト四天王」と呼ばれ、少女小説を代表する一人として活躍した。他に「ざ・ちぇんじ!」「クララ白書」など。

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2008.05.02

■小林多喜二「蟹工船」が再脚光

 プロレタリア文学を代表する小林多喜二(1903~1933)の「蟹工船(かにこうせん)・党生活者」(新潮文庫)が、今年に入って“古典”としては異例の2万7000部を増刷、例年の5倍の勢いで売れている。
 過酷な労働の現場を描く昭和初期の名作が、「ワーキングプア」が社会問題となる平成の若者を中心に読まれている。
 「蟹工船」は世界大恐慌のきっかけとなったニューヨーク株式市場の大暴落「暗黒の木曜日」が起きた1929年に発表された小説。オホーツク海でカニをとり、缶詰に加工する船を舞台に、非人間的な労働を強いられる人々の暗たんたる生活と闘争をリアルに描いている。

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