2012.04.25

■「ピナ・バウシュ 夢の教室」自然な映像の流れが心地よいです

バレエダンサーで振付師のピナ・バウシュは、2009年6月30日、68歳で亡くなりました。死因は、5日前に診断されたガンでした。5日前というのがすごいです。6月21日まで舞台に立っていたのですから。ピナ・バウシュの舞台は、一度観たら忘れられません。とても、インパクトがあり、独自の美しさがあります。

ペドロ・アルモドヴァル監督の「トーク・トゥ・ハー」(2002年)のオープニングとエンディングでは、ピナ・バウシュの代表作「カフェ・ミュラー」の舞台がそのまま引用され、彼女自身が踊っています。


「ピナ・バウシュ 夢の教室」は、ピナが亡くなる約1年前に撮影された、唯一のドキュメンタリー作品です。ベルリン映画祭で絶賛されました。監督は、長くピナと親交を続けてきた女性監督のアン・リンセルです。とても自然な映像の流れが心地よいです。

 ダンスを習った経験がない10代の少年少女が40人集まります。ロマ民族の少年、不慮の事故で父を亡くした少女、さまざまな境遇の子供たちが、ピナ・バウシュの代表的作品「コンタクトホーフ」の舞台を目指してレッスンを続けます。10か月間の猛特訓。さまざまな感情を表現するピナの振り付けは、とても難しいです。

  戸惑いながらも、真剣に取り組む少年少女たちのひたむきな姿に、ふいに涙ぐみました。少年少女たちを指導者するベネディクトとジョセフィンの体験に裏打ちされた厳しさと優しさも、胸を打ちます。ピナ・バウシュは、まず、ほめます。まずリラックスさせます。少年少女たちを微笑みながら見つめる、ピナの優しいまなざしが、強く印象に残りました。ラストでは、立ち上がって拍手したくなりました。

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2012.03.04

■ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012

 201202
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012が、 2月23日から27日までの5日間、 アディーレ会館ゆうばりなどで開かれました。 今年は「つながろう、映画の力で。」がテーマ。東日本大震災の被災地を応援するため、東北ロケ映画の上映など復興支援も活発でした。

 2月26日、映画祭に参加するため、夕鉄バスに乗りました。札幌は雪でしたが、夕張は晴れていて日差しが強く、眩しいほどでした。アディーレ会館ゆうばりの前で行われる恒例の映画祭フォトセッションに、ぎりぎり間に合いました。監督、俳優、スタッフの笑顔が素敵です。
 特設ドーム「ホワイトロックKIZUNA」で映画「エクレール お菓子放浪記」を観ました。震災前の石巻などの風景が印象的でしたが、作品としてはいまいちの出来。過剰な演出が、かえって作り物感を漂わせてしまい、興ざめでしたが、いしだあゆみの熱演が救いでした。
 ことしのクロージング上映は、釧路でロケした「僕らがいた 前篇」(三木孝浩監督)。随所にセンスの良さが感じられました。単純なようで細やかな伏線が周到に張り巡らされています。吉高由里子のうまさをあらためて実感しました。
 授賞式が行われ、各賞を発表。ゆうばり国際映画祭2012オフシアターコンベンション部門グランプリは「大阪外道」(石原貴洋監督)が受賞しました。
 閉会式の後に上映されたのがオ・ヨンドゥ監督の最新作「探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男」。オ監督は「エイリアン・ビキニの侵略」で2011年ヤング・オフシアター・コンペティション部門のグランプリを獲得しています。コメディタッチのアクション映画。尖った表現を時折見せながらも、娯楽作に徹しています。巧みな編集と映像のパワーで、タイムトラベルに関する矛盾を吹き飛ばしてしまいます。とにかく楽しめました。

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2011.12.03

■クラークシアター2011報告

 クラークシアター2011が、2011年11月2日~11月6日、北海道大学クラーク会館 講堂 (札幌市北区北8条西8丁目)で開かれました。今年はSAPPOROショートフェストと連携して、ノミネートされた学生作品のプログラムを組んだほか、東京芸大の優れたアニメを特集するなど、魅力的なプログラムでした。
 これは映画祭実行委の責任ではないのですが、クラーク会館講堂の設備が古く、機材トラブルが起こって、たびたび上映時間が変更になりました。また、暖房が故障し会場はかなり寒い時もありました。北海道大学も元気プロジェクトとして評価しているのですから、会場設備の整備についても配慮が必要だと思います。良好な上映環境があってこそ、地域に開かれた映画祭として支持されていくと思います。とても素晴らしい映画祭なので、期待しています。
  SAPPOROショートフェスト2011にノミネートされた学生作品をセレクトしたプログラムは、グランプリを獲得したヤン・ヒョジョ監督の「ブロークン・ナイト」など、とてもハイレベルな作品が並びました。「ヘザルフェン」「レインタウン」と、アニメも含め、完成度がとても高いです。もう、学生作品と一般作品のレベルの違いはなくなっていると思います。ただ、やはり学生はあらけずりでも独創的な試みをしてもらいたいです。
 その点、東京芸大のアニメ作品は、作家性、独創性が全面に出ていて、面白かったです。14作品を集めたプログラムでは、風船ガムをかむのが好きな小学生を描いた「くちゃお」が突出していました。楽しく、ダイナミックに踊る映像にくぎづけになりました。「いないいないばあば」は、懐かしいノイズに満ちたユニークな質感が、とても印象的でした。白石慶子(しらいし・けいこ)監督とは、Twitterを通じて交流しました。「CGやフィルム制作をして行き着いた質感です」と教えてくれました。「さまよう心臓」と「指を盗んだ女」は、ハイレベルのホラーでした。そのほか、どの作品も、本当に個性的で突き抜けています。人によって好きな作品が違ってくるような多様性に満ちた作品のセレクトでした。
 「次世代を担う学生の実力」と題したオープニング上映でも、東京芸大のアニメが選ばれていました。モリシタトヨミ監督の「Flowers」は、柔らかな変化が心地よい作品でした。モリシタトヨミ監督とは、Twitterのほか、オープニング上映後のレセプションでもお話ししました。東京芸大のアニメプログラムをコーディネートした人でもあります。
 マヤ・デレン特集は、素晴らしかったです。マヤ・デレンは、ハリウッド映画とは別のスタイルの映像表現を開拓した女性監督です。44歳で亡くなるまでに6本の映画作品を完成。後世に、大きな影響を残しました。
マヤ・デレンは、 1917年、ロシア革命の年にキエフのユダヤ人精神科医の元に生まれました。マヤが9歳の時にアメリカに移住。大学ではジャーナリズムや政治学を専攻します。黒人舞踊家キャサリン・ダンハムと出会い、興味はダンスと人類学へ向かいます。アメリカ西海岸でチェコからの亡命中の映像作家アレクサンダー・ハミッドと出会い結婚。翌1943年、マヤが26歳の時に二人の共同で『午後の網目』を制作し、カンヌ映画祭で実験部門のグランプリを獲得します。
 マヤ・デレンのドキュメンタリー映画「鏡の中のマヤ・デレン」を観ましが、たくさんの発見がありました。敬愛するスタン・ブラッケージ監督との深いつながりも知ることができました。ブラッケージは、2000年にマヤ・デレンに捧げる『Water for Maya』を制作しています。
 今年の映画祭のメイン企画といえるのは、新海誠監督の「星を追う子ども」上映とトークです。500席が、ほぼ埋まっていました。新海監督の人気は、そうとうです。
 新海誠監督は、2002年にパソコンを使って1人で製作した「ほしのこえ」で「第1回新世紀東京国際アニメフェア21(いまの東京国際アニメフェア)」一般公募部門の優秀賞を獲得しました。たった1人でアニメを製作し、認められたことで、多くの若者に希望を与えました。その影響の大きさは、高く評価しなくてはなりません。しかし、彼はメジャーになり、共同で普通のアニメをつくり始めます。
 今年公開された「星を追う子ども」は、とても丁寧につくられています。ただ、作品的には、ジブリのまねという感じがします。ジブリ風の映像はともかく、肝心のストーリーに説得力がありません。これまでの新海作品の切なさという魅力がありません。大きなマーケットを狙ったのでしょうが、作品的には面白みの少ない出来だと思います。
 上映後のトークで、どのように作品をつくっていくのか、具体的に説明され、膨大な絵コンテを見ることができました。そういう意味では、貴重な経験でした。
 あらためて「観た恋するトマト」は傑作ですね。日本の農村の後継者難など、日本とフィリピンが抱える深刻な問題を描いています。 2005年の劇場公開ですが、時間が経つほど輝きを増しました。 企画・脚本・製作総指揮・主演を、大地康雄さんが務めました。 上映後の大地康雄さんのトークショーも充実していました。

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2011.10.22

札幌国際短編映画祭2011の報告します

きょう22日午前10時から11時まで、三角山放送局の「シネマキックス」を担当します。前半は、札幌国際短編映画祭2011の報告です。 後半は、劇場公開作品の紹介です。「人生、ここにあり!」「ミケランジェロの暗号」などを取り上げます。インターネットでも聞けます。
http://www.sankakuyama.co.jp/

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2011.02.23

ゆうばり国際映画祭、いよいよ明日開幕です

ゆうばり国際映画祭に行くと、「おかえりなさい」と出迎えられます。幸せな気分になります。夕張は、映画を愛する人たちの故郷になっています。温かな人のつながりこそ、映画祭の最大の財産です。ソーシャルメディアを通じて、夕張の魅力がさらに広がっていくでしょう。

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2010.03.20

SAPPOROショートフェストDVD、破格の特別販売

 札幌東宝プラザで20日から始まったSAPPOROショートフェスト受賞作品のナショナルツアー上映会。 SAPPOROショートフェストDVDVOL.1(2500円)とVOL.2(1900円)が、セットでなんと1500円という破格の特別販売が、驚きでした。66%のデイスカウント。内容は、とても充実しています。すごいお買い得です。

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■ショート作品を定期的に上映する新しい試み

 SAPPOROショートフェスト受賞作品のナショナルツアー上映会に行ってきました。映画祭期間だけでなく定期的に作品を上映する新しい試み。札幌東宝プラザでは「ヴァーミンツ」などアニメ5作品をセレクト。どの作品も個性的で水準が高く、何度観ても発見がある。まだあまり知られていない取り組みだが、この試みが軌道に乗ってほしいなあ。

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■SAPPOROショートフェスト受賞作品のナショナルツアー上映

 札幌東宝プラザで午後9時から行われるSAPPOROショートフェスト受賞作品ナショナルツアー上映に行ってきます。「ヴァーミンツ」(作品部門グランプリ/最優秀作曲賞)、「ラウンド」(SSF 環境賞) 「まいごのペンギン」(最優秀チルドレンショート/子供審査員賞/観客賞)、「THE CONTROL MASTER」(クリプトン・ベスト・サウンド賞)などを上映します。

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2010.03.09

■サンドラ・ブロックが最高と最低の女優賞史上初ダブル受賞

Sandra2010
 その年最高の作品や俳優に贈られるアカデミー賞(Academy Awards)と、最低の作品や俳優に贈られるゴールデン・ラズベリー賞(通称:ラジー賞、Golden Raspberry Awards、Razzies)。この2つを史上初めてダブル受賞したのが2010年3月7日、第82回アカデミー賞の主演女優賞に選ばれたサンドラ・ブロック(Sandra Bullock、45)だ。
 ブロックがラジー賞を受賞した作品は恋愛コメディーの『オール・アバウト・スティーブ(All About Steve)』。、アカデミー賞の受賞作品は『しあわせの隠れ場所(The Blind Side)』。
 ラジー賞の授賞式は毎年、アカデミー賞授賞式の前夜に行われるが、ブロックは「最低の女優」に選ばれた受賞者としては珍しく自分で式に出席し、ラジー賞関係者らを喜ばせた。
 ブロックは7日のオスカー受賞後、授賞式会場で報道陣に「昨日の夜のラジー賞も最高に楽しかった。ラジー賞は最低女優賞だけど、今度はまったく反対の汚名挽回。両方をいっぺんにもらうなんて、こんなに感激したことはない」と語り、「いいほうも悪いほうも、2つのトロフィーは並べて飾るわ」と宣言した。

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2010.03.08

■キャスリン・ビグローが女性初の米アカデミー賞監督賞受賞

 第82回アカデミー賞の授賞式が3月7日(日本時間8日)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのハリウッド・コダックシアターで行われ、「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグローが監督賞を受賞した。今年で82回目を迎えるアカデミー賞の歴史のなかで、女性の監督が同賞を受賞するのは史上初の快挙となる。

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