■「パイレーツ・ロック」は、ロックンロールでクールな群像劇
リチャード・カーティス監督・脚本作品。イギリスに民放ラジオが存在していなかった1966年。ラジオでは、ポピュラーミュージックの放送時間が制限されていた。そのため、領海外に停泊した船から、合法的にロックを24時間流し続ける「海賊ラジオ局」が存在し、熱狂的な支持を集めていた。その船で暮らす魅力的なDJらを描いていく。政府は、「国の風紀を乱す」ラジオ局をなんとか取り締まろうとする。実話をもとにした、痛快な作品。楽しくて反骨精神に満ちている。まさに、ロックンロールでクールな群像劇だ。登場人物のキャラも、しっかり立っている。
軽妙な船長役のビル・ナイはじめ、フィリップ・シーモア・ホフマンら、やんちゃな中年DJたちが、最高にかっこいい。青春している。反抗的で下品で楽しい日々を送っている。しかし、物語はタイタニックばりの展開を見せる。それは、放送の取り締まりが本格化する時代を象徴している。それでも、ラストは、すこぶる明るい。懐かしい曲があふれた傑作だか、1960年代を回顧するというよりも、未来を指し示すような作品。熱く、そして長く語り継がれるに違いない。
最後の踊りまで、とにかくかっこ良かったビル・ナイは、 リチャード監督への信頼を熱く語り、実際の海賊放送局についての思い出を語っている。「「ラジオ・ルクセンブルク、ラジオ・キャロラインやラジオ・ロンドン。とくにラジオ・キャロラインがメインだった。非常に多くの視聴者が、毎日ラジオのダイヤルを合わせていた。やがて、それらの放送局は違法となってしまうけれど、それはさらにクールなことだった。政府が封鎖しようとするなんて、何よりクールなことだ」
幸せな気分で見終わって、サントラが買いたくなったのは、言うまでもない。
★パイレーツ・ロック オリジナル・サウンドトラック
ディスク:1
1. ステイ・ウィズ・ミー
2. オール・オブ・ザ・ナイト
3. エレノア
4. ジュディのごまかし
5. ダンシング・イン・ザ・ストリート
6. 素敵じゃないか
7. ウー・ベイビー・ベイビー
8. ジス・ガイ
9. クリムゾン&クローヴァー
10. ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング
11. 恋のマジック・アイ
12. ウィズ・ア・ガール・ライク・ユー
13. あの娘のレター
14. アイム・アライヴ
15. イエスタデイ・マン
16. アイヴ・ビーン・ア・バッド・バッド・ボーイ
17. サイレンス・イズ・ゴールデン
18. この世の果てまで
ディスク:2
1. フライデー・オン・マイ・マインド
2. マイ・ジェネレイション
3. アイ・フィール・フリー
4. 風の中のマリー
5. 青い影
6. ジーズ・アームズ・オブ・マイン
7. クレオズ・ムード
8. 恋にご用心
9. シーズ・ラザー・ビー・ウィズ・ミー
10. 98.6
11. サニー・アフタヌーン
12. 父と子
13. サテンの夜
14. この胸のときめきを
15. ステイ・ウィズ・ミー
16. ハング・オン・スルーピー
17. ジス・オールド・ハート・オブ・マイン
18. レッツ・ダンス
[キャスト]
フィリップ・シーモア・ホフマン:ザ・カウント
トム・スターリッジ:カール
ビル・ナイ:クエンティン
リス・エヴァンス:ギャヴィン
ニック・フロスト:デイヴ
ウィル・アダムズデイル:ニュース・ジョン
トム・ブルック:シック・ケヴィン
リス・ダービー:アンガス
キャサリン・パーキンソン:フェリシティ
クリス・オダウド:サイモン
アイク・ハミルトン:ハロルド
ケネス・ブラナー:ドルマンディ
シネイド・マシューズ:ミスC
トム・ウィズダム:マーク
ジェマ・アータートン:デジリー
ジャック・ダヴェンポート:トゥワット
ラルフ・ブラウン:ボブ
タルラ・ライリー:マリアン
ジャニュアリー・ジョーンズ:エレノア
アマンダ・フェアバンク=ハインズ
フランチェスカ・ロングリッグ
オリヴィア・ルウェリン
エマ・トンプソン:シャーロット
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