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2014.09.27

■「大いなる沈黙へ」

「大いなる沈黙へ」を観ました。体験しましたと言った方がいいですね。
カトリック教会の中で、最も厳しい戒律で知られるフランスのグランド・シャルトルーズ修道院に、初めてカメラが入り撮影を許された貴重なドキュメンタリー作品です。フィリップ・グレーニング監督は、6カ月間、修道者と生活を共にし、毎日49分間の撮影を繰り返して作品に編集しました。2時間49分。観客は修道者とともに時間を過ごします。

グレーニング監督(1959年生まれ)が、修道院に映画撮影を申し込んだのが、25歳の1984年。そして許可が下りたのは16年後でした。修道院側の意識の変化があったのでしょうが、監督にとっても、この16年の月日は意味があったと思います。
2002年の春夏、2003年の冬にHDCAMで撮影、1年かけて編集し『大いなる沈黙へ』として2005年にドイツで公開しました。

昔ながらの信仰の儀式、ほぼ自給的な暮らし。非常に厳格な日々のスケジュールなのですが、映像からは張りつめた生活感が伝わってきません。単調のように見えて無駄のない質素な生活が見えません。ただ、おそらくは、この見えにくさこそ本質的なのだろうと思います。淡々とした生活による心の平安は外からは見えませんから。

外に出る場面や雪遊びやペットボトル入りのミネラルウォーターや人口接着剤で運動靴を修理する場面を、もっと効果的に表現してほしかったですね。そこに、つかのまのリアルな息づかいを感じました。終わり近くの視覚障害の修道者の言葉は、分かりやす過ぎて、かえって作品を浅くしたように思います。

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