■「ノア 約束の舟」
ダーレン・アロノフスキー監督が脚本も手がけた「ノア 約束の舟」は、監督長年の構想が実現したものです。かなり独自な脚本です。洪水後に、重い人間ドラマが展開されます。動物たちをすべてCGで描いています。洪水の場面のCGは、いまいちでした。
アロノフスキー監督は、「ノアの方舟」という誰もが知っている聖書的な題材を利用しながら、キリスト教を相対化するという冒険を試みています。地球環境にとっての人間存在の是非についての考察は、その辛辣さ故に嫌われたかもしれません。イスラム教の国々では上映禁止になり、キリスト教関係者からは批判されています。神のことを、Godと言わずにCreatorと呼んでいた点も印象的でした。あまり面白くはありませんが、なかなかに挑戦的な作品です。
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