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2013.09.21

■「ウォーム・ボディーズ」ゾンビ映画の自己批判であり、新地平

9月21日劇場公開の「ウォーム・ボディーズ」を観てきました。こういうゾンビ映画を待っていました!。これまでのゾンビ映画は、愛する人が死んでゾンビになって襲ってくる切なさが持ち味でしたが、この作品はゾンビ男子が女の子に恋をします。互いに惹かれあいます。

ゾンビ映画ではあっても、この作品は、音楽の使い方がポップで、笑える場面もあり、ラブコメ作品です。だらだらと閉塞的な日々を過ごしている青年をゾンビというメタファーで表現した作品と見ることもできます。それにしても、ゾンビ映画の自己批判であり、新地平だと思います。

ゾンビは人間を襲って食べます。襲われて死んだ人間もゾンビになって人間を襲います。この絶望的な増殖性がゾンビ映画の怖さです。この作品のユニークさは、終始ゾンビの視点で描かれ、ゾンビが人間化してくるという展開です。アメリカ映画でのこの発想の転換は貴重です。

主人公のゾンビ男子R(アール)は、美少女ジュリーに一目惚れします。そしてジュリーの恋人のペリーの脳をRが食べることで、ペリーのジュリーへの思いを共有します。このアイデアは、とても映画的です。脳を食べられるとゾンビ化しないという設定も考えさせられます。

R役のニコラス・ホルト、ジュリー役のテリーサ・パーマーは、ともにキュートです。ニコラス・ホルトの頼りなさ、テリーサ・パーマーの気の強さが、いかにもな青春映画の雰囲気を醸し出しています。ジュリーの父親役でジョン・マルコビッチが登場してびっくりします。さすがですね。

ゾンビ男子のRは、最後まで自分の名前を思い出しません。でも、女の子の名前がジュリーで、バルコニーでのシーンを見ると、RはロメオのRではないかと思えます。それとも、ゾンビ映画のジョージ・A・ロメロ監督のロメロのRでしょうか。

初来日したジョナサン・レヴィン監督が「お勧めのゾンビ映画」というインタビューに答えていました。「ジョージ・A・ロメロの作品全部、『死霊のえじき』と『バタリアン』『28週間後…』。日本のホラー映画では「三池崇史監督の『オーディション』は最高」。やっぱりね。

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