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2013.02.02

■「ベルセルク 黄金時代篇III 降臨」

「ベルセルク 黄金時代篇III 降臨」が劇場公開されました。3部作の完結編。コミック史に残る名場面「蝕」が描かれています。当初は、1本の作品として構想されましたが、原作にできるだけ忠実につくる方針を貫き、3部作に5年の製作期間をかけ、計287分の大作に仕上がりました。

「降臨」は、表現にタブーを設けないという姿勢で臨んだため、直接的な表現が多く、最初は映倫に「R18+」指定を受けました。しかし、微調整を加えることでシーンのカットはせずに「R15+」の作品として劇場公開できました。「R18+」版も限定公開されますが、ほとんど差はなさそうです。

CGにやや違和感がありましたが、「蝕」の場面の映像質感は見事なものでした。ただ、演出に問題があり、鷹の団のメンバーたちの悲壮感が伝わってきません。救いのなさが胸に迫りません。BGMも不自然。しかしガッツが自分の腕を引きちぎる場面などの「音」はリアルでした。

「ベルセルク 黄金時代篇」の劇場版アニメを製作するという無謀な企画を、とにかく実現したことは率直に評価します。ただ、登場人物の作画の不安定さが、最後まで気になりました。限られた予算と時間の中でやむを得ない部分もあると思いますが、残念でした。

また、「原作にできるだけ忠実につくる」という方針も、現実的には多くの取捨選択を余儀なくされています。大きな部分を捨てることで追加しなければならないシーンが必要になり、全体的なバランスを崩す場面もありました。そういう部分の描写は得てして凡庸でした。

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