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2009.12.31

■俵屋年彦 2009年・映画独断ベスト10

私が、2009年に劇場で観た作品の中から選びました。ご了承ください。

【洋画】
★1位「パイレーツ・ロック」
 私が、この作品を選ばなくて、誰が選ぶのかという気持ち。
リチャード・カーティス監督・脚本作品。イギリスに民放ラジオが存在していなかった1966年。ラジオでは、ポピュラーミュージックの放送時間が制限されていた。そのため、領海外に停泊した船から、合法的にロックを24時間流し続ける「海賊ラジオ局」が存在し、熱狂的な支持を集めていた。その船で暮らす魅力的なDJらを描いていく。政府は、「国の風紀を乱す」ラジオ局をなんとか取り締まろうとする。実話をもとにした、痛快な作品。楽しくて反骨精神に満ちている。まさに、ロックンロールでクールな群像劇。軽妙な船長役のビル・ナイはじめ、フィリップ・シーモア・ホフマンら、「やんちゃな中年DJ」たちが、最高にかっこいい。

★2位「セントアンナの奇跡」
 白人の戦争に駆り出された黒人兵士たちの姿を描いているだけではない。セントアンナの大虐殺で戦争の悲惨さを表現しているだけではない。イタリアの民間人をと黒人兵士たちの交流をきめ細やかに描いていく。登場した主だった人たちが、ほとんど死んでしまうが、その交流は時間を超えて生き続ける。ラストシーンのなんと美しいことか。
 スパイク・リー監督初の戦争映画だが、リー監督にしか撮れない戦争映画でもある。善悪にとらわれず、さまざまな立場の人たちを、多面的に描いているのも特徴。差別を乗り越えた多面性の共存を尊重するスパイク・リー監督の奇跡的な傑作だ。

★3位「スラムドッグ$ミリオネア」
 なんという映画的な幸福感。立ち上がって、拍手したくなった。スラム街で育った少年が「クイズ$ミリオネア」に出演し見事に賞金を獲得する。筋書きだけをみると、いかにもハリウッド的なサクセスストーリーだが、カオス状態のインド・ムンバイで製作されたイギリス映画だ。2009年アメリカ・アカデミー賞で監督賞、作品賞を受賞し、21年ぶりにハリウッド製作以外の受賞となった。しかも、低予算で当初は劇場公開さえ危ぶまれた作品が、脚光を浴びた。まさに、絵に描いたようなサクセスストーリー。不況のハリウッド資本が活力のあるインドを持ち上げたという評価もあるが、映画の圧倒的な魅力を否定することは出来ない。ダニー・ボイル監督は、インドの過酷な現実をリアルに描きつつ、ボリウッド(インド映画)の高揚感を生かしながら、観終わると幸せに包まれる娯楽作にまとめあげた。

★4位「母なる証明」
 ポン・ジュノ監督の新作。女子高生殺人事件が起こり、事件の容疑者となった息子と、息子の無実を信じて真犯人を探す母の姿を追ったサスペンス。母親役キム・ヘジャ、息子役ウォンビンの熱演だけでなく、練り込まれたストーリーと鋭利な映像が、ずしりとした手応えを与えてくれる。監督の映画的な悪意と映画の快楽が詰まった作品だ。

★5位「チェンジリング」
 クリント・イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演。クリント・イーストウッド監督では、おそらく「グラントリノ」の方が、高い評価を得ているかもしれないが、私はこちらを選ぶ。
 1920年代のロサンゼルスで実際に起きた事件を映画化したものだが、そのあまりにも映画的な展開に驚かされる。本当に実話なのかと疑ってしまうほどだ。この作品がすごいのは、単に警察の腐敗を浮き彫りにするというだけではなく、事件の深々とした謎へと連れて行く点だ。圧倒的な手応えが残る。

★次点「幸せはシャンソニア劇場から」フランス映画の至福
   「コーラス」の製作者ジャック・ペランとクリストフ・バラティエ監督が再タッグを組んだ意欲作。1930年代の世界恐慌や世界大戦という歴史を巧みに生かしながら、さまざまな立場の人々を生き生きと描いている。音楽もすばらしい。懐かしい雰囲気を持ったフランス映画。「幸せはシャンソニア劇場から」は、映画らしい映画の面白さが詰まった作品だ。私は、新しい表現を模索する実験的な作品も好きだが、こういった往年の名作の味わいを持った作品に出会うと、別の幸せを感じる。といっても、古くさい作品ではない。第2次世界大戦前が舞台だが、失業者と引きこもりが活躍する現代的な構図を持った作品だ。

★特別賞「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」に感謝!!
  このドキュメンタリー作品は、別格。マイケル・ジャクソンのスリリングなステージとあたたかな人柄を示す映像に感謝。2009年6月に急死したマイケル・ジャクソンが、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルの様子を記録したドキュメンタリー。ことしは、 ニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワーのビルの間に設置した細い綱の上をゲリラ的に渡った「マン・オン・ワイヤー」など、優れたドキュメンタリー作品に多く出会えた。構想30年、ジェームズ・マーシュ監督の情熱が生み出した傑作だ。


【邦画】
 ※ことしは、あまり邦画を観ることができなかった。あくまでも、私が劇場で見た作品のベスト。

★1位「サマーウォーズ」
私は、アニメは、1作品だけにしぼると決めていましたが、ことしは難しかった。傑作アニメが、たくさん、公開された。
★「サマーウォーズ」
 田舎の大家族・親戚縁者が「仮想世界OZ」の危機に対して結束して闘う。そして、インターネットでつながった世界中の人たちとも力を合わせて世界を救う。美しい自然の季節感を背景に、一人一人の個性を際立たせながら、群像ドラマをきめ細やかに描き、リアルと仮想世界の人たちが協力して危機を乗り越える物語。手に汗握る闘いの後の、爽快感あふれるラストシーンも見事だった。細田守監督の「サマーウォーズ」は、多くの人に愛され続けることだろう。

以下も捨てがたいアニメ。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」
 エヴァ・ストーリーが、ここまで破壊されるとは。「序」からは、想像もつかなかった。今回の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』は、ストーリーがTVとは大幅に変わっている。戦闘シーンの迫力も、半端じゃない。使徒の動きも独創的。エヴァが使徒を食うのは見慣れていたが、エヴァが使徒に食われるシーンは衝撃的だった。そして、全体的に熱量が高い。シンジのアスカや綾波レイへの熱い思いが、ほとばしり、奇跡を起こす。私が「天元突破グレンラガン」のファンだからというだけでなく、エヴァにグレンラガンが乗り移ったのでは、と感じた。

劇場版「天元突破グレンラガン」螺巌篇
 紅蓮編程度の盛り上がりを期待してはいたが、構成自体を手直しし、さらに素晴らしい盛り上がりを見せてくれた。スタッフの愛情が、びしびしと伝わってきた。仲間で力を合わせて勝ち抜くというコンセプトが生かされ、ハイテンションに次ぐハイテンション。最初と最後をニアの日記や手紙で包み込むことで、穏やかに幕を下ろす。

「劇場版 空の境界/第七章 殺人考察(後)」
 原作の小説通り、全7章を7部構成で順次劇場公開するというスタイルを取った「劇場版 空の境界」。2年にわたり高いクオリティが注目され、ついに「第七章 殺人考察(後)」で完結した。7章合計の上映時間は8時間半。アニメ史の金字塔と言えるだろう。

★2位「K-20 怪人二十面相・伝」痛快なアクション大作
 江戸川乱歩の怪人二十面相をテーマにした北村想(きたむら・そう)のちょっと屈折した小説の実写化。ただし、設定はかなり変えられている。第2次世界大戦が「回避」され、戦前の制度がそのまま残った1949年の東京が舞台。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフが、中心となって制作に携わり、見事なCGで架空の都市風景をみせてくれる。
 冒頭の独創的な建築物に満ちた俯瞰シーン、ハイセンスなオープニングタイトルのアニメを見て、ハリウッド作品を超える予感がした。その予想は的中した。アクション中心でストーリーがおざなりのハリウッド作品と違い、物語がしっかりしている。どんでん返しにつぐ、どんでん返し。手に汗握る展開。観終わって、嬉しい気分にさせる痛快なアクション大作だ。

★3位「少年メリケンサック」映画自体がパンクだ
 宮藤官九郎(くどう・かんくろう)監督が、「真夜中の弥次さん喜多さん」以来、4年ぶりに完成させた第2作。2作目にして、早くも映画の文法を壊しにかかっている。突っ込みどころ満載のお笑いパンク映画を生み出した。映画自体が、デタラメでへたくそなのが、いかにもパンクだ。
 しかし、面白い。むさ苦しいおっさんたちと、可愛い宮崎あおいの対比がいい。宮崎あおいは、田口トモロヲのうまさに負けないおバカぶりを炸裂させていた。ただものではない。
 「ニューヨークマラソン」だと思っていた歌詞が、実はとんでもない歌詞であったという「空耳アワー」的なオチも、ばかばかしくていい。

★4位「BALLAD 名もなき恋のうた」アッパレ!アニメ実写化の意気込み
 山崎貴(やまざき・たかし)監督が、アニメ映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」を原案に、実写化した。野原しんのすけは登場しないが、ストーリーはかなり忠実に再現している携帯電話などの現代機器を巧みにいかしていた点は、評価できる。エンドロールも、とても良くできているのでお見逃しなく。こういう悲しくて楽しいエンドロールをつくれる点でも、山崎監督はすごい。
 この作品の公開後、「クレヨンしんちゃん」作者の臼井儀人(うすい・よしと)氏の転落事故死が報じられた。作者の死で「クレヨンしんちゃん」が注目されたことは悲しい。

★5位「なくもんか」
 宮藤官九郎(くどう かんくろう)の脚本。水田伸生(みずた のぶお)監督作品。テンポよく、小ネタを繰り出して飽きさせない。 東京下町。ハムカツで人気の「デリカの山ちゃん」の2代目店主・祐太(ゆうた)は、親に捨てられ、弟と生き別れている。貧乏と生き別れの兄弟をテーマにするのは、とてもずるいが、まあ許そう。それにしても、究極のお人よしの主人公の屈折した心情をコミカルに表現できるのは、阿部サダヲしかいないだろう。その意味では、まさに阿部サダヲの映画なのだが、脇役も面白い。

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2009.12.30

■「よなよなペンギン」子ども向けだが驚がくのアニメ

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 日本とフランスの合作アニメ。製作費15億円を折半しただけでなく、配給でも世界市場を視野に入れた協力体制を組んだ作品。CGアニメの製作は日本、仏、タイで分担した。
 りんたろう監督は、「幻魔大戦」「X」「メトロポリス」など破壊美を得意としているが、今回はほんわかとした子ども向けのCGで、独自の世界を築いた。CGは細部まで、徹底的に作り込んでいる。
 「よなよなペンギン」は、夜の街をペンギンコートを着て歩き回る少女ココの愛称。ココはゴブリンの少年チャリーと出会い、空飛ぶペンギンソファに乗ってゴブリン村に行く。まず、ペンギンストアの、カラフルなおもちゃたちに圧倒される。しかし、最初は主人公ココが魅力的に見えないし、ストーリーもつかみ所がないまま進んで行く。ただ、闇の帝王ブッカ・ブーの家来ザミーが登場したころから、物語が一気に輝きを増す。そして、七福神が闇の帝王と闘うという驚がくの展開。りんたろう監督お得意のスリリングな映像を堪能できる。「友だちを大切に」というストレートな呼びかけも好感が持てる。個人的には、金属的質感の天国のシーンをもっと観たかった。
 映画パンフについても、指摘しておきたい。パンフ全体が、ふりがなをふった子ども向けの文章なのだが「よなよなペンギンができるまで」という題で、アニメが完成するまでの流れを解説していたのが印象的。未来のアニメーターに向けられた、大人たちからの熱いメッセージを感じた。

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2009.12.29

■「ASSAULT GIRLS」押井守監督のお遊び

Ag2009
 「ASSAULT GIRLS」(アサルト・ガールズ)は、「アヴァロン」以来約8年ぶりの押井守監督による実写長編。長編と言っても70分。CGの水準も、一昔前の感触だ。荒涼とした仮想現実で巨大モンスターの群れを追い、ハンティングし続ける男性1人、女性3人の物語。男性は、押井守作品ではおなじみの藤木義勝(ふじき・よしかつ)。あいかわらず、ださくて垢抜けしない。そして、女性3人は、黒木メイサ、菊地凛子、佐伯日菜子と、超豪華。3人とも、生活臭のしない美人だが、2女の母とは思えない佐伯日菜子の変わらぬ美しさにファンとして感涙した。
 ただし、作品自体は、押井守監督のお遊び。劇場公開するほどのものではない。あまりにも単純明快なので、ついつい深読みしたくなるが、裏はない。楽しんで作っているだけだ。巨匠になっても相変わらず好き勝手に遊んでいる押井監督の「アマチュア」ぶりに感動はするが。
Assault09

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■「東のエデン 劇場版I The King of Eden」

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 2009年4月-6月に放送されたTVアニメの完結編となる劇場版2部作の第1部「東のエデン 劇場版I The King of Eden」。監督・原作・脚本は神山健治。近未来の日本を舞台にした、スリリングなドラマだ。
 2011年2月19日、日本を襲った60発のミサイル攻撃を阻止した滝沢朗は、その半年後、再び自ら記憶を消して姿を隠す。彼を見守ってきた森美咲は、滝沢が残した話「ノブレス携帯」にあった情報から、滝沢がいると思われるニューヨークに向かう。
 劇場版だが、TVシリーズを見ていない人が理解することは困難。はじめからTVシリーズを見ていることが前提になっている。しかし、違いもある。TVでは、機械的な対応をしていたジュイスが、ときに感情をあらわにするシーンがあって驚く。最後の「○○な救世主たらんことを」という決めゼリフが意外な表現で、笑える。
 ストーリーは、テンポよく進み、期待を膨らませて、ふいに終わる。すべては2010年3月公開予定の「東のエデン 劇場版II Paradise Lost」に引き継がれる。監督は「ファンの方に納得のいくかたちで、かつ驚いてもらえるラストにしたい」と話していた。期待しよう。

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2009.12.24

■二宮和也と柴咲コウが主演!コミック「大奥」映画化

 謎の疫病により、男の人口が激減した江戸時代で、男女の役割が逆転した大奥を舞台に1人の女将軍に仕える3,000人の美男子の間に渦巻く野望と愛憎を描いた人気コミック「大奥」(白泉社「メロディ」にて連載中)が、二宮和也と柴咲コウの主演で映画化されることが明らかになった。
 斬新かつ壮大な設定が評判を呼び、本年度手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞したコミック「大奥」の映画化権は、20数社で争奪戦となったが、松竹とアスミック・エース エンタテインメントが獲得(共同配給)。映画『雨あがる』『博士の愛した数式』の荒木美也子と映画『木更津キャッツアイ』シリーズの磯山晶が共同プロデュースし、映画『木更津キャッツアイ』『流星の絆』など、独特の演出センスで異彩を放つ金子文紀が監督を務めることで、今までの邦画にはない新進大河時代劇を世に送り出すこととなった。
 キャストも華やかな顔ぶれで、武士の誇りを失わず剣の腕と才覚でのし上がっていく若き侍、水野祐之進役に二宮和也。大奥の男たちの運命を握り、その改革に乗り出す男勝りの女将軍、徳川吉宗役に柴咲コウと、まさにコミックのビジュアルをそのまま実写化したような美しさ。見た目だけでなく演技についても、二宮は『硫黄島からの手紙』でクリント・イーストウッドをうならせた実力派。柴咲も『GO』や『どろろ』などでその演技力の評価は若手女優の中でも群を抜いている。そんな役者と才能あふれるスタッフがで作り上げる、男女の地位が逆転しているという奇想天外な江戸時代を独特の世界観でどう見せてくれるのか楽しみだ。

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■「書道ガールズ甲子園」が映画化


 日本テレビ系列で放映されている番組「ズームイン!!SUPER」主催の書道パフォーマンス「書道ガールズ甲子園」と題した大会が映画化され、成海璃子が主演を務める。
 「書道ガールズ甲子園」とは、2008年7月28日、愛媛県四国中央市にて開催された「書道パフォーマンス甲子園」の様子を「ズームイン!!SUPER」にて全国放送し、たった9分間のオンエアであるにもかかわらず平均視聴率10パーセントを記録した。
 「ズームイン!!SUPER」では、番組タイトルが「ズームイン!!朝!」の時代から10年近く書道パフォーマンスを追いかけてきたが2009年元旦、「書道ガールズ甲子園」と題した大会を開催。全国の書道部の高校生たちが、音楽に乗せて縦横10メートル以上もある紙の上で書道を行い、視聴者からの大反響を受けたことから映画化の話が持ち上がった。
 監督は、映画『マリと子犬の物語』で日本中に感動を与えた、猪股隆一。主役の書道部部長を演じるのは、17歳、現役女子高生でありながら、すでに芸歴12年、演技力にも定評のある成海璃子が務める。舞台となる愛媛県四国中央市の全面協力のもと、1月中旬よりロケを敢行する予定だ。成海は「高校生の話ということで、今しかできない作品だと思いました。部長として、部員のみんなと一緒に、皆さんに元気を与えられるような作品を作り上げたいと思います」と意気込みを語った。
 公開は2010年5月を予定。タイトルは未定だが、元旦に放送される「新春!ズームイン!!SP」(5:30~10:00)の第4回「書道ガールズ甲子園」にて発表予定。

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2009.12.23

■「2012」トンデモ災害映画の金字塔

2012_09
 エメリッヒ監督の「2012」。今はやりの地球温暖化の影響ではなく、太陽活動の急速な変化による地球の大規模な地殻変動で大地震、大噴火が起こり、大陸が海に沈む。「アルマゲドン」「ザ・コア」「ディープ・インパクト」「デイ・アフター・トゥモロー」などの災害映画をはるかにしのぐ、目を見張るようなCG映像の連続、まさに災害映画の金字塔だ。
 ただし、ストーリーのトンデモ度も、すこぶる高い。CG映像のド迫力を評価するか、おざなりな物語のあまりのバカバカしさを酷評するかで、評価がまっぷたつに分かれる作品だ。映画ファンにとっても、災害のような作品と言える。いやいや、「2012」は、単なる予兆に過ぎない、来年からは2012年ものが、矢継ぎ早に登場してくるはず。ノストラダムス以来の破局ブームがやってくる。やれやれ。

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■「ジェイン・オースティン 秘められた恋」はイギリス映画の懐かしい味わい

Janeausten09
 1795年、イギリス・ハンプシャー。オースティン家の次女ジェインは、裕福で家柄のいい相手との結婚を望む両親に迫られ、地元の名士レディ・グリシャムの甥との結婚を考えていた。しかし、ジェインはロンドンで法律を学ぶアイルランド人の青年トム・ルフロイと出会う。彼は辛辣で知的。最初はお互いに対立したが、徐々に惹かれていった。
 「高慢と偏見」「いつか晴れた日に」など、映画化された作品も多いイギリスの女流作家ジェイン・オースティンの唯一の恋を描く伝記ラブストーリー。ジェインを演じるのはアン・ハサウェイ。ジェインの一世一代の恋の相手となる青年をジェームズ・マカヴォイが演じている。ともに好演。監督は「キンキーブーツ」のジュリアン・ジャロルド。とんがっていた「キンキーブーツ」とはまったく違う雰囲気で、18世紀のイギリスの貴族たちの生活や田園風景を端正に映し出す。イギリス映画の懐かしい味わいだった。
 「キンキーブーツ」は、父親の急死で倒産目前の靴工場を相続した優柔不断な男チャーリー・プライスが、ドラッグクイーンのローラとドラッグクイーン専用セクシーブーツの開発に取り組み、工場の再生に奮闘する姿を描く実話に基づくイギリス産のハートフル・コメディ。伝統的な靴工場が、キンキーブーツをつくる過程で、職人たちがセクシャルマイノリティへの偏見を解消し、力を合わせていくというストーリーは、特別な面白さがあった。

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■「脳内ニューヨーク」はカウフマン・ワールド

Nounainy09
 「マルコヴィッチの穴」「エターナル・サンシャイン」の脚本家、チャーリー・カウフマンが監督デビューした作品。奇抜なアイデアをふんだんに盛り込み、力が入っている。
 人気劇作家ケイデン・コタード(フィリップ・シーモア・ホフマン)の家族関係が壊れ、妻と娘に家を出ていってしまう。そのとき、マッカーサー・フェロー賞受賞の知らせが入り、膨大な資金を得る。コタードは、ニューヨークに巨大なセットをつくり、自分の人生をそのまま再現するプロジェクトを始める。コタードの人間関係を再現する俳優たちと、実際の人間関係が絡まり、3角関係などが発生、ストーリーは混乱していく。そして、俳優たちは役を入れ替え、ついには劇作家自身も役を降りることになる。
 極めて複雑な設定だが、実は私たちの日常の不可思議さを浮き彫りにするための、ある意味リアルな設定でもある。目をそらしている事実を見せつけられる感覚。くたびれ果てた、フィリップ・シーモア・ホフマンの熱演が光った。

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■「カールじいさんの空飛ぶ家」鮮やかな手さばき

Soratobuie
 「カールじいさんの空飛ぶ家」の前に上映されたピクサーおなじみの短編作品「晴れ ときどき くもり」。コウノトリが、人間だけでなく、さまざまな動物の赤ちゃんを運ぶときの思わぬ苦労を描いている。着眼点が非凡。セリフがまったくないのに、ジーンとしてしまう。空と鳥という「カールじいさんの空飛ぶ家」との共通点もあった。これまでの短編柵の中では最高傑作。
  「カールじいさんの空飛ぶ家」は、最初の10分間で、深い感動を与える。「つみきのいえ」に匹敵する質の高さだ。冒険好きの少年と少女が出会い、いつか冒険に出かけようと約束しながら幸せのうちに年を取り、妻エリーは突然亡くなってしまう。78歳の頑固親父カールじいさんは、家にたくさんの風船を付けて、妻と約束した冒険の旅に出る。
 8歳のアジア系の少年ラッセルとの出会いは、最初「グラントリノ」のよう。しかし、やがて「天空の城ラピュタ」のような、手に汗握る冒険活劇が展開される。そして、けっこう深い教訓をさらりと示す。いつもながら、鮮やかな手さばきだ。

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■「デトロイト・メタル・シティ」がTV放送

 映画「デトロイト・メタル・シティ」が、2010年1月23日のTV「土曜プレミアム」で放送されるというニュース。にわかに信じがたい。なにせ、「親など殺せ」「金○つぶせ」とか、放送禁止用語満載の作品なのだ。

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2009.12.21

■TVドラマ「JIN 仁」最終回の失敗

 近年経験したことのない面白さを堪能することができたTVドラマ「JIN 仁」。毎回、楽しく観てきたが、最初から原作とは違った結末を匂わせながら、あんな最終回になってしまうとは。あの患者は坂本龍馬ではないのか、あの胎児の意味は何か。何も明らかにならないまま、終わってしまった。高視聴率で、2期や劇場版へとつながるように、急遽ラストを変えたに違いない。

 ★2006年2月26日、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2006で、「子ぎつねヘレン」上映後に行った大沢たかおさんらのトーク・ショーの記録です。
「トーク・ショーの記録」をダウンロード

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■「戦場でワルツを」アニメ・ドキュメンタリーという手法で戦場体験に迫る

Waltz2009
 アリ・フォルマン監督が、自身の経験を基に製作した自伝的アニメーション。1982年にレバノン・ベイルートの難民キャンプで起きた、キリスト教徒軍によるパレスチナ難民の大虐殺。それは、あまりにも過酷な体験だったため、監督の記憶から消された。しかし、訪ね歩いた友人たちの多様な証言から、真相が浮かび上がる。
 冒頭の凶暴な犬たちの映像の迫力に圧倒されながら、この斬新な作品を体験することになる。これまでにない質感の作品。
 アニメ・ドキュメンタリーというスタイルを採用したのは、正解だった。戦場や兵士の心理を描くためには、柔軟な表現が可能なアニメは有効な手法だろう。これまでの実写系の戦争映画では表現できなかった人間の深部を描いている。
 それだけに、ラストのおびただしい死体が映し出される記録映像が必要だったのか、賛否が分かれるだろう。私は、実写フィルムの衝撃性を認めつつ、事実を過度に単純化してしまったのではないかと思う。しかし、この作品が、イスラエルで製作された意味は大きい。

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■女優ブリタニー・マーフィ、32歳で死去

Brittanymurphy
 女優のブリタニー・マーフィが心臓発作で亡くなったとアメリカの複数のメディアが報じた。32歳だった。
 ロサンゼルス・タイムズなど複数のメディアが伝えるところによると、ブリタニーの死亡原因は明らかにされていないが、20日の日曜日に自宅でシャワー中に倒れ心停止の状態になっているのを母親が見つけ、ロサンゼルスのシダース・シナイ医療センターに搬送されたがそのまま死亡した。ロサンゼル警察は現在彼女の夫で脚本家のサイモン・モンジャックから事情を聞いている。
 ブリタニー・マーフィはエミネムの主演映画『8 Mile』でその演技力とかれんな容姿が注目され、最近では西田敏行と共演した映画『ラーメンガール』で、日本のラーメン屋で修行をするひたむきなヒロインを演じ話題になっていた。

[主な出演作品]
クルーレス - Clueless (1995年)
17歳のカルテ - Girl, Interrupted (1999年)
サイドウォーク・オブ・ニューヨーク - Sidewalks of New York (2001年)
サンキュー、ボーイズ - Riding in Cars with Boys (2001年)
サウンド・オブ・サイレンス - Don't Say a Word (2001年)
SPUN スパン - Spun (2002年)
8 Mile - 8 Mile (2002年)
アップタウン・ガールズ - Uptown Girls (2003年)
ジャスト・マリッジ - Just Married (2003年)
カレの嘘と彼女のヒミツ - Little Black Book (2004年)
シン・シティ - Sin City (2005年)
ラーメンガール - The Ramen Girl (2009年)

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2009.12.18

■女優・ジェニファー・ジョーンズが死去

 ジェニファー・ジョーンズさん90歳(米国の女優、本名フィリス・イスリー)17日、老衰のため死去した。
 1943年の映画「聖処女」でアカデミー賞主演女優賞を受賞。その後「白昼の決闘」(46年)、「慕情」(55年)など3作品の主演女優賞候補を含めアカデミー賞に4度ノミネートされた。「終着駅」(53年)「武器よさらば」(57年)でも知られ、「タワーリング・インフェルノ」(74年)を最後に映画界を引退した。

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2009.12.17

■宮崎駿企画でジブリ新作、来夏公開「アリエッティ」

 東宝は16日、宮崎駿さん(68)の企画によるスタジオジブリの新作アニメ映画「借りぐらしのアリエッティ」を2010年夏に公開すると発表した。ジブリ映画の公開は、08年に大ヒットした「崖の上のポニョ」以来。
 ジブリのアニメーター米林宏昌さん(36)が初監督を務め、宮崎さんも脚本の一部などを手掛けた。原作は英作家メアリー・ノートンの児童文学「床下の小人たち」で、人間から隠れて家の床下で暮らす、身長約10センチの少女を主人公にしたファンタジー。宮崎さんが約40年前に読んでアニメ化を思い付いたという。
 記者会見したジブリの鈴木敏夫プロデューサー(61)は「人間の世界からいろんなものを借りて生きている少女の物語。今の厳しい時代を生きる上でのヒントがあると思う」と話した。

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■NHKオンデマンド、来年4月にFlash Videoに全面移行

 NHKオンデマンドのスタッフブログによると、ユーザーから寄せられた要望にこたえるかたちで、動画フォーマットを全面的にFlash Videoに変更し、MacOS、Firefoxなどにも対応するとしている。
 また、動画のビットレートも、従来の1.5Mbps、768kbpsに加えて、384kbpsを追加。ニュース番組の配信は768kbpsと384kbpsになる。これによって、回線速度が十分でない環境やモバイルデータ通信カードなどを利用している場合でも視聴が可能になるとしている。

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2009.12.16

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■「フォーサイト」休刊へ=新潮社

 新潮社は16日、会員制の月刊国際政治経済情報誌「フォーサイト」を来年3月20日発売の4月号を最後に休刊すると発表した。
 同誌は1990年3月創刊で、現在の発行部数は2万2250部。黒字化の見通しが立たないため、20周年を機に休刊を決めた。 

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2009.12.14

■経済学者のP・サミュエルソン博士、死去

 ノーベル経済学賞受賞者で、各国の財政政策にも影響を与え「近代経済学の父」と呼ばれた米マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授のポール・サミュエルソン氏が13日、米マサチューセッツ州の自宅で死去した。
 94歳だった。MITがホームページで発表した。
 サミュエルソン氏は1915年、米インディアナ州生まれ。シカゴ大卒業後、ハーバード大で博士号を取得し、MITなどで教べんを取った。
 アダム・スミス以来の古典的な経済学と、ケインズ経済学を融合させた「新古典派総合」を提唱し、所得の不平等など「市場の欠陥」を補うために政府が果たす役割の重要性を説いた。企業活動に基づく市場経済と政府による公共投資の両立を数学を用いて立証する手法は、その後の経済学の主流となり、70年に米国人初のノーベル経済学賞を受賞した。
 60年代にはケネディ政権など米各政権の経済ブレーンを務め、各国の経済政策にも影響を与えた。48年に初版が発行された著書「経済学」は、大学生の教科書として40か国以上で翻訳され、経済学の書籍として異例のベストセラーとなった。

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2009.12.11

■宇宙の「暗黒物質」検出か

 宇宙の「物質」の4分の1を占めるとされるが、影も形もない謎の「暗黒物質」の粒子が米国でついに検出されたらしい、との報道が英米の科学雑誌や研究施設の地元紙の電子版などで相次いでいる。暗黒物質の理解は宇宙物理の最も大きな課題の一つで、本当ならノーベル賞級の大発見となる。
 宇宙の構成は、我々の世界を作っていると考えられている素粒子は数%に過ぎず、7割強を未知の「暗黒エネルギー」が、2割強をやはり未知の暗黒物質が占めているとみられている。
 報道などによると、米ミネソタ大が運営する地下約700メートルにある施設CDMS2が暗黒物質の粒子を検出したという。17日ごろに「検出」を報告する論文を発表するという報道もあるが、研究チームはコメントを出していない。
 この施設は、暗黒物質の粒子がぶつかってきたときに起きると予想されるわずかな温度上昇を極低温にした半導体で検出する。「検出」を示すには、まれにしか起きない反応を長期間観測する必要があるうえ、類似現象を確実に除外しなければならず、かなり難しいと考えられている。
 暗黒物質は2007年、米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡が、50億光年離れた銀河団に存在しているのを見つけたが、地上で検出されたことはない。検出は各国の競争になっており、東京大宇宙線研究所も岐阜県・神岡鉱山に探索施設の「X(エックス)MASS(マス)」を建設している。
 以前、CDMS2のメンバーだった米ブラウン大のリチャード・ゲイツケル教授は「CDMS2の測定感度は2倍近くに上がったが、検出できる段階にはなっていないのではないか」と話している。

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■「バクマン。」2010年秋アニメ化

 「デスノート」の大場つぐみさん原作、小畑健さん画で、プロのマンガ家を目指す少年たちを描いたマンガ「バクマン。」(集英社)が10年秋、NHK教育でテレビアニメ化されることが明らかになった。全25話での予定。 
 「バクマン。」は、大場さんと小畑さんが「週刊少年ジャンプ」で連載、コミックス1~5巻が発売されている。尊敬するマンガ家の叔父が、不遇のうちに急死した中学生の真城最高が、クラスメートの高木秋人から「一緒にマンガを描こう」と声をかけれる。その後、あこがれの美少女・亜豆美保が声優を目指していることを知り、最高は自分のマンガをアニメ化して、亜豆を主演させることを目標にし、亜豆にプロポーズしてしまい、秋人とともにマンガ家を目指すことになる……というストーリー。
 監督は「ハチミツとクローバー」などのカサヰケンイチさんと、秋田谷典昭さん、シリーズ構成は「けいおん!」の吉田玲子さん、アニメ制作は「J.C.スタッフ」。

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2009.12.08

■筒井康隆の「七瀬ふたたび」が芦名星主演で初映画化決定

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 小説「時をかける少女」と共に筒井康隆の代表作に挙げられるベストセラー小説「七瀬ふたたび」が芦名星主演で初映画化される。
 人の心を読むことができる超能力者火田七瀬の苦悩や葛藤(かっとう)を描く原作小説は、1970年代に刊行された「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」の三部作からなるシリーズ累計430万部のSF小説の金字塔。これまでに何度も映像化され、ヒロインの七瀬は多岐川裕美や蓮佛美沙子などが演じてきた。
 過去作品とは違い、より原作に忠実な初の劇場版映画を目指したという今回の映画『七瀬ふたたび The Movie』で七瀬を演じるのは、原作者筒井に「今までの七瀬の中で、もっとも七瀬らしい七瀬である。強いまなざしと、凛(りん)とした態度は七瀬のキャラクターそのもの」と言わしめた芦名。過去に数千人のオーディションを勝ち抜き、映画『シルク』で世界デビューを果たした話題の正統派美人女優だ。芦名は「演じている方々もとても個性があって、一人一人の不安や葛藤(かっとう)、悲しい出来事やハラハラするような出来事のバランスが素晴らしいと思います。最初からドキドキして、最後まで途切れることなく、スピード感のある映画」とコメント。
 その個性的な共演者の面々には佐藤江梨子、田中圭、前田愛らが名を連ね、七瀬をサポートする超能力者として登場。彼ら超能力者たちを追い詰める組織のリーダーを吉田栄作が演じる。監督は映画『四月怪談』や平成「ウルトラマン」シリーズで知られる小中和哉。脚本は映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の伊藤和典が担当する。
 映画『七瀬ふたたび The Movie』は2010年6月よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて全国公開。

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2009.12.06

■「幻覚ピカソ」は、とんでもない傑作

 古屋兎丸の実力は、以前から評価していたが、「幻覚ピカソ」は、思春期漫画のとんでもない傑作だ。傑出した画力によって、奇抜なアイデアがアートの高みに上っている。古屋兎丸の代表作になるとともに、2000年代の代表的な傑作コミックと言われるだろう。

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■ダマー映画祭 in ヒロシマ、11日開催

 2001年にアメリカで誕生した映画祭「ダマー映画祭」が、「ダマー映画祭 in ヒロシマ」として日本に上陸。11日(金)から広島国際会議場をメイン会場に3日間の日程で開催される。
 「ダマー映画祭」は、ヘブライ語で「インスピレーションを与えるたとえ」を意味する“ダマー”の名を冠する映画祭で、「Spiritual Experience」というコンセプトを掲げ、人物の葛藤、心情の変化など人間の内面の描写方法に焦点をあてた作品を公募する。また、通常の映画祭と異なり、観客と作り手のコミュニケーションを重視し、数々のワークショップやQ&Aイベントを行うのが特徴だ。映画祭事務局も「映画祭を“観に行く”というよりも“参加する”という言葉がピッタリとくるような、映画の作り手たちと観客が“同じ目線”にある映画祭です。映画ファンの方はもちろん、映画の世界を目指す若い方にも参加してもられば」と話す。参加者が映画鑑賞だけでなく、さまざまなイベントに参加できるよう、チケットはプログラムごとではなく、1日通し券と3日間通し券のみ発売する。
 今年は、『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和監督、自ら製作総指揮と主演を務めた短編作品『A Little Step』が本映画祭で上映される俳優の伊原剛志、『X-MEN』『スター・トレック』を手がけたプロデューサー、ラルフ・ウィンター氏らがワークショップを行うほか、世界各地から寄せられた秀作短編映画の上映や、短編映画10作で行われるコンペティション部門など多彩な上映&イベントが予定されている。

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2009.12.02

■日本画の第一人者、平山郁夫氏死去

 シルクロードを描き続けた日本画家で、国際的な文化財保護に尽力した文化勲章受章者、平山郁夫(ひらやま・いくお)氏が2日、亡くなった。79歳。
 広島県の生口島に生まれ、勤労動員先で原爆に遭った。1947年、東京美術学校(現東京芸大)日本画科予科に入学。卒業時に同科の副手に選ばれ、前田青邨(せいそん)に師事した。
 53年、院展初入選。原爆の後遺症に苦しみながら、仏典をインドから中国に持ち帰った唐僧・玄奘を描いた59年の「仏教伝来」が高く評価され、シルクロードを舞台にした「仏伝シリーズ」で着実に評価を高めた。
 砂漠や高地を旅し、平和への祈りを叙情的な画面に託した作品群は、70年代のシルクロードブームもあって幅広い人気を獲得した。
 北朝鮮、アフガニスタンのバーミヤンなど、仏教遺跡をはじめとする保護運動にも取り組み、保存修復のための「国際文化財赤十字運動」を提唱。88年にユネスコ親善大使に任命されたほか、国際会議や学術調査に私財を投じて奔走した。

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2009.12.01

■火星の隕石やはり生命痕

 13年前、火星に生命が存在したかどうかの論争に火をつけた隕石(いんせき)には、やはり生命の痕跡があるとする新証拠を米航空宇宙局(NASA)が30日、発表した。
 NASAジョンソン宇宙センターの研究チームが、最新の電子顕微鏡で隕石に含まれる磁鉄鉱の結晶を分析し直した結果、熱や衝撃で生成されたものではなく、ある種の細菌が体内で作り出したと考える方が妥当と判断した。研究チームは「生物由来説の正しさが強まった」と自信を深めている。だが懐疑派は、今回も「これだけでは証拠不足」と反論している。
 ALH84001と名づけられた隕石は、1600万年前に火星から飛び出し、1万3000年前に南極に落下。1984年に米調査隊が拾い、NASAが96年に「微生物の痕跡が残っている」と大々的に発表した。

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