■映画「蛇にピアス」薄っぺらで底が浅い

金原ひとみの芥川賞受賞作「蛇にピアス」を蜷川幸雄が監督した。独自の存在感を持つ吉高由里子が映画初主演。心と体の痛みを通してしか生の実感を得られない19歳の主人公ルイを演じた。全然ダメだ。すべてが、薄っぺらで底が浅い。キワモノ映画にすら、なっていない。この程度の表現で、驚くと思ってもらっては困る。
ルイは、クラブで知り合ったアマの蛇のように割れた舌(スプリットタン)に魅了される。そしてアマに連れて行かれた店で、全身刺青で顔に派手なピアスをしている店長のシバに出会い、舌ピアスをあける。彫り師のシバに憧れを抱いたルイは、自分にも最高の刺青を刻みたいと思い始める。
生きている実感がないルイが刺青、ボディピアスに魅かれていく過程が、十分に描かれていない。アマ、シバの屈折した心も見えてこない。すべてが、表面的。刺激的な外見だけにとらわれている。激しさがないのだ。虚ろなのは、登場人物ではなく、作品そのものなのかもしれない。
刺青なら「雪華葬刺し」(高林陽一監督)、ピアスなら「東京フィスト」(塚本晋也監督)、「バタリアン・リターンズ」(ブライアン・ユズナ監督)という、優れた作品が存在する。そのことを再確認させてくれた点だけは、評価したい。
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コメント
ん~けっこう面白かったよ
まあ、人それぞれって事で
投稿: にゃ | 2009.01.28 03:49