■「イースタン・プロミス」圧倒的な冷たさ、ほのかな温かさ
デヴィッド・クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンがタッグを組み、ロンドンに暗躍するロシアン・マフィア闇の世界を徹底したリアリズムで描いた。ナオミ・ワッツとヴァンサン・カッセルが共演している。
助産師のアンナ(ナオミ・ワッツ)に、妊娠した身元不明のロシア人少女が運び込まれる。少女は、出産後に息を引き取る。アンナは、孤児となった子供のため、少女の残した日記を手がかりに彼女の身元を探す。ロシア料理レストランのオーナーに相談すると、自分が日記の翻訳をしようと申し出る。しかし、彼こそ、ロシアン・マフィアであり、少女と関係がある人物だった。少女の日記には非情なマフィアの姿が記録されていた。アンナや家族に危険が及ぶ。しかしロシアン・マフィアに雇われているニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)は、孤児やアンナたちを助ける。
ストレートな暴力と屈折した人間の感情が、突き放した冷徹な視点で描かれているものの、かすかな温かみも感じさせる。3人の熱演のほか、オーナー役のアーミン・ミューラー=スタールの深みのある演技も見応えがあった。
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