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2006.08.16

■多剤耐性菌、薬排出の仕組み=退治に向け原子レベルで解明

 多くの抗生物質の効かない多剤耐性菌が、自分を守るために薬を排出する仕組みを詳細に解明することに、大阪大産業科学研究所の村上聡・助教授(たんぱく質結晶学)などの研究グループが成功した。同助教授は「研究が進めば、多剤耐性菌を効率よく退治する新薬の開発につながる可能性がある」としている。論文は17日の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
 抗生物質に対する耐性は、菌の細胞膜にある薬剤排出トランスポーターというたんぱく質が薬を体外に排出したり、菌のつくる酵素が薬の構造を変化させたりすることで発揮される。いくつもの薬を排出する多剤排出トランスポーターを持つ緑膿(りょくのう)菌などが多剤耐性菌として院内感染し、多くの死者が出る例が相次いでいる。
 グループは、大腸菌が持つ最も強い多剤排出トランスポーターでAcrBと呼ばれる物質に着目。薬と結合した結晶の構造を原子レベルで解析した。その結果、AcrBは、同じ構造を持つ3つのたんぱく質で構成され、それぞれにあるらせん状の部分が動いて弁やポンプの役目をし、3つが吸入、結合、排出という役割を順番に交代し、薬を効率よく排出していることを突き止めた。 またAcrBは結合用の複数のアミノ酸を組み合わせ、多くの薬の結合や排出に対応していることも分かった。

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